特集進化する組み込み型金融

マーカスの失敗から考える組み込み型金融の成功要件

銀行は事業会社のサービス価値向上に貢献し役割果たせ

野村総合研究所 金融コンサルティング部 チーフコンサルタント /中川 慎

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

近年、「エンベデッドファイナンス」(組み込み型金融)という言葉が普及してきた。概念としては以前から存在しているが、これが「バズワード化」しているのは、事業会社の金融サービス提供に戦略性が増しているためだ。金融機関は、エンベデッドファイナンスによって獲得できる提携企業の顧客規模を重視する傾向にあるが、顧客基盤が大きければ組み込み型金融が成功するとは限らない。組み込んだ金融サービスを顧客に利用してもらうためには、利用に至るまでのストーリーを事業会社と共にしっかり考えることが求められる。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

なかがわ まこと
91年野村総合研究所入社。金融コンサルティング部立ち上げ時から継続して在籍。事業会社の金融サービス立ち上げ(銀行、証券、ノンバンク等)や金融機関の新サービス開発を数多く支援。