解説

生命保険会社の2024年3月期決算分析

コロナ収束で利益は回復、インフレや金利上昇への対応が焦点

格付投資情報センター 格付本部 シニアアナリスト /肝付 卓也

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主要生命保険会社の2024年3月期決算は、コロナ関連支払いの収束を主因に保険収支が回復し増益となったほか、円金利上昇などの金融環境が寄与して経済価値指標も改善した。今後、インフレの進行は事業費の増加や新契約の落ち込み、解約増加をもたらしかねない半面、金利上昇が進めば生保経営へのプラス効果は大きい。自由度が高まった商品開発や資産運用を背景に国内生保事業の収益基盤を強化するとともに、収益源の多様化を通じて企業価値の持続的な拡大につなげていけるかが注目される。

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きもつき たくや
東京大学経済学部卒。政府系金融機関を経て、16年に格付投資情報センター(R&I)。格付けアナリストとして生損保、ノンバンクの格付け分析を担当。