解説

一筋縄ではいかない「多角化」による銀行の企業価値向上

業務・地域の両面で事業ポートフォリオの再構築を図れ

早稲田大学大学院 経営管理研究科 教授 /根本 直子

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「金利のある世界」への転換は銀行の収益にプラスであるが、海外と比べて低い日本の金利や経済成長率は大きくは変わりそうにない。こうした中で、業務の多角化や海外業務の拡大(以下、併せて「多角化」)は、今後も重要なテーマとなる。筆者らは、グローバルに活動する銀行グループ100社を対象に、多角化が収益や企業価値向上に及ぼす影響を分析した。本稿では分析結果を踏まえて、多角化を成功に導くための視座を示したい(注1)。

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ねもと なおこ
早稲田大学法学部卒、日本銀行入行。S&Pグローバル、アジア開発銀行研究所を経て現職。シカゴ大学MBA、一橋大学大学院(商学博士)。