ニッセイ基礎研究所 取締役 /徳島 勝幸
3月に日本銀行は金融緩和政策を変更し、金利上昇を容認する姿勢を明確にした。また足元では、近年にあらためて浮き彫りになった課題を踏まえ、社債やローンに付されるコベナンツの内容や開示についての制度見直しが進んでいる。それぞれ日本の社債市場に影響を及ぼすものだが、現時点で起債の大幅増加につながるような事象とは言い難い。「社債市場の活性化」という聞き飽きたお題目の提起に終止符を打つためにも、より現実的な施策が求められよう。
掲載号 /週刊金融財政事情 2024年4月23日号