解説

動き始めた「資本コストや株価を意識した経営」の現在地

投資者目線での対話を促すべく、開示のポイントと事例集を公表

東京証券取引所 上場部企画グループ 統括課長 /池田 直隆

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東京証券取引所は昨年3月、プライム市場・スタンダード市場の全上場会社を対象に「資本コストや株価を意識した経営」の推進に関するリリースを行った。この間、多くの上場会社が積極的な取り組みを進めており、株主・投資者からは、各企業の取り組みのさらなる進展を期待する声が多く寄せられている。今年2月には、投資者が企業に期待している取り組みのポイントと事例集を公表した。本稿では、開示の充実に向けた東証の取り組みや、具体的に投資者が期待するポイントなどについて解説する。

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いけだ なおたか
05年東京証券取引所入社。上場審査部を経て、10年6月から現職。市場区分の再編、スタートアップ育成に係る制度整備、上場企業のコーポレートガバナンス充実に向けた検討など、東証市場の上場制度全般に係るルールメークを担当。