特集世界が注視する米国

議論沸騰で「後退」必至の大手米銀を巡る自己資本規制の見直し

反対論の根強い米バーゼル3最終化と地銀破綻を受けた規制強化

野村資本市場研究所 主任研究員 /小立 敬

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大手米銀の自己資本規制の改定を図る規則提案へのパブリックコメントが1月半ばで締め切られた。バーゼル3エンドゲーム(米国版バーゼル3最終化)を含むこの規則提案については、銀行や業界団体、さらに共和党からも異論が唱えられている。米国経済に与える影響に対する懸念に加えて、その根拠が不明確であることが理由だ。今後、最終化に向けて規制要件は修正される可能性がある。どの程度の「後退」が見られるかが、今秋の大統領選も絡んでより一層注目されよう。

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こだち けい
慶應義塾大学経済学部卒、97年日本銀行入行。考査局・信用機構室(現金融機構局)、金融庁監督局総務課金融危機対応室(出向)を経て、06年に野村資本市場研究所に入社。専門は銀行規制、資本市場規制。現在は国際的な金融規制改革を中心に研究。著書に『巨大銀行の破綻処理』(金融財政事情研究会)。