解説

引当の新たな会計基準導入を見据えて求められる態勢整備

海外金融機関の事例を踏まえて財務報告と経営管理の統合を

PwC Japan監査法人 パートナー /大辻 竜太郎

PwC Japan監査法人 パートナー /川瀨 圭

PwC Japan監査法人 パートナー /村永 淳

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企業会計基準委員会(ASBJ)において、予想信用損失(ECL)に基づく新たな金融商品の減損基準の開発に係る検討が進められている。折しも日本では、ゼロゼロ融資の返済が本格化し、インフレ率や金利が上昇傾向にあることから、企業の倒産件数も増加傾向にある。海外金融機関の状況・事例を踏まえると、国内金融機関には、開発中の新基準に沿った引当のための態勢整備を適切に進めることで、適時適切な開示を実現するとともに、途上与信管理や融資ポートフォリオのパフォーマンス管理などの能力向上につなげていくことが期待される。

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おおつじ りゅうたろう
監査法人勤務を経て、06年あらた監査法人(当時)入社。銀行・証券アシュアランス部長を務め、金融機関の監査およびアドバイザリー業務の責任者を多数担当。公認会計士。

かわせ けい
09年あらた監査法人(当時)入社。財務報告アドバイザリー部において、金融機関に対して、予想信用損失会計(IFRS9号)の導入、格付け・自己査定、償却引当、信用リスク管理に関するサービスを提供。公認会計士。

むらなが じゅん
日本銀行を経て07年PwCアドバイザリー合同会社入社、11年PwCあらた監査法人(当時)入社。ガバナンス・リスク・コンプライアンス・アドバイザリー部において、金融機関に対してリスクアペタイトフレームワーク、資本・リスク管理、シナリオ分析、データマネジメントなどに関するサービスを提供。