特集金利が変える金融[銀行業界編]

金利上昇によりプラスマイナス両面で増幅される銀行の格差

緩やかな円金利上昇は、銀行セクターの収益にネットでプラス

S&Pグローバル・レーティング マネジングディレクター /吉澤 亮二

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S&Pの想定シナリオに基づく緩やかな円金利上昇は、銀行セクターの収益にネットでプラスに働くとみている。ただし、金利上昇が銀行財務に与える影響は、各行の本業における強弱・格差を反映し、二極化したものになるだろう。本稿では、まず金利上昇が銀行経営に与えるプラス影響とマイナス影響を整理する。その上で、マイナス金利政策が正常化に向かう中で、銀行の体力格差が増幅されたかたちで、プラスとマイナスの両要因が顕在化することを示したい。

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よしざわ りょうじ
92年ボストン大学経営大学院(MBA)修了。WestLB審査部などを経て、01年S&P入社。日本および世界の金融機関全般の信用力分析に従事する。S&P Global Ratingsの銀行部門における分析監督および一貫性評議委員会(Global AOCC)のメンバー。著書に『銀行不要時代』(毎日新聞出版)。