解説

LPS貸付型ファンド「匿名化・複数化」の見直しが生む投資促進

法解釈上のセーフハーバー拡張で「ベンチャーデット」にも好影響

ファンズ 取締役CLO /髙尾 知達

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金融庁は今年6月、いわゆるノーアクションレター(NAL)制度により、投資事業有限責任組合(LPS)を用い、貸金業者が無限責任組合員となる貸付型ファンドについて、借り手の匿名化・複数化を前提としない出資勧誘の要件を明らかにした。すでに匿名組合形式の貸付型ファンドについては同様の要件が2019年3月に示されており、今回のNALは、貸金業法解釈上のセーフハーバーを拡張するものとして位置付けられる。本稿では今回のNALの意義について解説する。

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たかお ともみち
DeNA、大和証券を経て17年クラウドポート(現ファンズ)に参画。法務コンプライアンス、案件審査を管掌する傍ら融資与信、資本市場分野を中心に政策提言を行う。フィンテック協会理事、第二種金融商品取引業協会「第二種金融商品取引業者の機能の向上・信頼性の確保に関する検討部会」委員。弁護士。