第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト /熊野 英生
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米利上げの先行きは、引き続き厳しいものになると覚悟しておいた方がよい。11月の連邦公開市場委員会(FOMC)は、たとえ利上げペースが0.75%ずつではなくても、最終的な政策金利水準、つまり「ターミナルレート」が上がることを示唆した。米国で急速に進むインフレの背景に、巨大に膨らんだままのマネーストックがある点を忘れてはならない。米国の利上げはもっと高い水準まで行われ、かつ長期間にわたって継続されるだろう。
くまの ひでお
90年横浜国立大学経済学部卒、日本銀行入行。00年第一生命経済研究所入社。11年から現職。専門は金融政策、財政政策、為替・長短金利、経済統計。
掲載号 /週刊金融財政事情