緊急特集「円安」が鳴らす警鐘

為替相場は近く円高方向へ転換も、「日本売り」は続く

物価高なのに金融緩和?懐疑的な視線が向けられる「不思議な国」

明治安田アセットマネジメント チーフストラテジスト /杉山 修司

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日米金利差の拡大などから、ドル円相場で円安が加速している。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)には積極的な利上げに対する慎重論が浮上し始めており、日米金利差の拡大に歯止めがかかりそうだ。金融システム不安への懸念から逃避的な円買いも見込まれるため、ドル円相場は年度末までに137円程度まで円高方向に振れる可能性があるとみている。しかし、物価高なのに金融緩和に固執する日本銀行の姿勢は海外勢から理解されておらず、「日本売り」は続くと考えられる。日銀のかたくなな緩和姿勢が維持される以上、今後も輸入物価高騰を抑えるほどの円安是正は期待薄だろう。

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すぎやま しゅうじ
東京大学経済学部卒、日本銀行入行。景気調査等に従事後、社債格付けアナリスト(S&P)、ポートフォリオ・マネージャー(ドイチェ・アセットマネジメント)を経て現職。英国政府給付奨学生、LSE修士。