解説

FSBの声明が示す暗号資産関連の規制・監督の重要性

市中協議文書提出に向け、関係機関の取り組みを促す

金融庁 総務企画局 フィンテック参事官室 チーフ・フィンテック・オフィサー /高梨 佑太

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金融安定理事会(FSB)は10月に暗号資産やステーブルコインに関する勧告を含む市中協議文書の発出を予定している。本稿ではFSBがこれに先立ち今年7月に公表した「暗号資産関連の活動に対する国際的な規制・監督に関するステートメント」(以下、本文書)の概要を解説する(注1)。本文書は、最近の暗号資産市場の混乱を踏まえ、暗号資産関連事業者に対して規制遵守の必要性を指摘し、各国当局に対して国際基準の実施を促すことや、FSBが暗号資産やステーブルコインに対する強固な規制・監督の実施に向けた作業に取り組むことを周知する目的で公表された。

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たかなし ゆうた
17年、シリコンバレーにて技術開発や新興企業調査に従事。18年、米ジョージタウン大学にて分散型金融と規制に関する研究に携わる。19年以降、金融技術革新に関わる国際的な議論に参画。