第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト /熊野 英生
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日米金利差の拡大を背景に、為替レートが歴史的な円安方向に動いている。このまま進めば、日本が金融不安に直面していた1998年8月の1ドル147円66銭を突破して、1ドル150円も視野に入る。筆者は、こうした中でも円安に歯止めをかけ、円高に向かう政策対応を取ることは可能だと考える。(1)日銀のアナウンスメントの修正、(2)レパトリ減税、(3)外貨準備の含み益活用、の3つの円安対策が有効だ。
くまの ひでお
90年横浜国立大学経済学部卒、日本銀行入行。00年第一生命経済研究所入社。11年から現職。専門は金融政策、財政政策、為替・長短金利、経済統計。
掲載号 /週刊金融財政事情