解説

主要行7グループの2022年3月期決算分析

世界的金利上昇やウクライナ情勢悪化でもコア利益の成長が鮮明に

JPモルガン証券 市場調査本部 株式戦略部長 チーフ株式ストラテジスト /西原 里江

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

主要行の2022年3月期決算は、米国金利急騰やウクライナ情勢悪化の影響を受けながらも、当期純利益は大幅増益となった。前年度におけるコロナ禍の影響からの反動もあり、コア利益の増益基調が続いたことが主因だ。一方、資源価格の高騰を受けて世界的に金利上昇機運が高まるなか、各社の有価証券ポートフォリオの金利上昇への耐性の違いも浮き彫りになった。23年3月期に入っても米国金利の上昇トレンドは継続しており、いずれ日本にも波及してくる可能性がある。主要行には、ボラティリティーの高まりへの備えとして、稼ぐ力の一層の強化が求められる。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

にしはら りえ
東京大学経済学部卒、日本銀行入行。金融機構局、国際局、ロンドン事務所等に在籍し、銀行モニタリング業務、国際業務に従事。国内証券を経て、16年JPモルガン証券に銀行シニアアナリストとして入社し、22年5月から現職。20年金融審議会「銀行制度等ワーキング・グループ」メンバー。日本証券アナリスト協会ディスクロージャー研究会委員(銀行部門)。ロンドン・ビジネス・スクール修士。10~11年コロンビア・ビジネス・スクール日本経済経営研究所客員研究員。