JPモルガン証券 市場調査本部 株式戦略部長 チーフ株式ストラテジスト /西原 里江
JPモルガン証券 市場調査本部 株式戦略部長 チーフ株式ストラテジスト /西原 里江
投稿日2022.06.17. /週刊金融財政事情 2022年6月21日号
主要行の2022年3月期決算は、米国金利急騰やウクライナ情勢悪化の影響を受けながらも、当期純利益は大幅増益となった。前年度におけるコロナ禍の影響からの反動もあり、コア利益の増益基調が続いたことが主因だ。一方、資源価格の高騰を受けて世界的に金利上昇機運が高まるなか、各社の有価証券ポートフォリオの金利上昇への耐性の違いも浮き彫りになった。23年3月期に入っても米国金利の上昇トレンドは継続しており、いずれ日本にも波及してくる可能性がある。主要行には、ボラティリティーの高まりへの備えとして、稼ぐ力の一層の強化が求められる。
にしはら りえ
東京大学経済学部卒、日本銀行入行。金融機構局、国際局、ロンドン事務所等に在籍し、銀行モニタリング業務、国際業務に従事。国内証券を経て、16年JPモルガン証券に銀行シニアアナリストとして入社し、22年5月から現職。20年金融審議会「銀行制度等ワーキング・グループ」メンバー。日本証券アナリスト協会ディスクロージャー研究会委員(銀行部門)。ロンドン・ビジネス・スクール修士。10~11年コロンビア・ビジネス・スクール日本経済経営研究所客員研究員。
掲載号 /週刊金融財政事情 2022年6月21日号