自民党 参議院議員 /佐藤 正久
ロシアによるウクライナ侵略を巡って、中国はロシアの戦略的パートナーとして連携を強める姿勢をとっている。ここで懸念されるのは、ロシアに恩を売った中国が、代わりにロシアの軍事技術を入手することだ。すでに中国は軍事技術に関するあらゆる情報を収集しており、中国軍の近代化がさらに加速しかねない。習近平主席の4期目がかかる2027年に向けて、台湾有事の蓋然性が高まっている。中国による台湾統一に向けた工作はすでに始まっており、台湾有事が起きた場合には「日本有事」になることを、日本人は強く認識すべきだ。
さとう まさひさ
防衛大学校卒、米陸軍指揮幕僚大学卒。自衛隊イラク派遣では先遣隊長、第一次復興業務支援隊長を務める。07年退官。同年参議院議員選挙に自由民主党全国比例区から立候補し、初当選。以来、当選3回。参議院外交防衛委員会理事、防衛大臣政務官、外務副大臣などを歴任。
掲載号 /週刊金融財政事情 2022年5月3日号