銀行のシステムトラブルが頻発するなか、あらためてITガバナンスの在り方が問われている。今年になって立て続けにシステムトラブルを引き起こしたみずほ銀行では、被害が拡大した要因として「ITガバナンスの脆弱性」が指摘されている。こうした脆弱なシステム管理体制は、みずほ銀行に限った話ではない。特に、コスト削減を目的に「システムベンダー頼り」の運営を行ってきた地域銀行では、その傾向が顕著だ。IT技術が目まぐるしく発展し、デジタルトランスフォーメーションなどが求められるなか、装置産業ともいわれる銀行はITガバナンスにどう向き合っていくべきか。
掲載号 /週刊金融財政事情 2021年8月31日号