解説

ブレグジットで変容を迫られる英国金融市場

影響力は低下しつつも、シティにはなお成長の余地あり

大和総研 ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト /菅野 泰夫

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EU離脱の移行期間終了まであと1週間に迫った2020年12月24日、英国とEUは、通商協定を含む将来的な関係性を巡る交渉で合意した。これにより、21年1月1日から英国とEUとの財の貿易は関税ゼロが維持され、国境検査での大きな混乱は回避された。ただし、金融サービスは通商協定の対象に含まれず、EUからの全面的な同等性評価も獲得できなかったため、英国の金融サービス分野では実質的な「合意なき離脱」が起きている。今後、金融街シティは凋落するのか、なお威光を保つのか。ブレグジット後の英国金融市場の行方を探りたい。

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すげの やすお
99年大和総研入社。年金運用コンサルティング部、企業財務戦略部、資本市場調査部(金融調査部)を経て、13年からロンドンリサーチセンター長、20年から現職。研究・専門分野は欧州経済・金融市場、年金運用など。