解説

ブレグジットと金融規制の同等性評価

EUの同等性評価はブレグジット移行期間後のパスポート代わりにならず

在英金融ジャーナリスト /岩川 知樹

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グローバルな金融規制においては、各国規制の抵触・不整合・相違・重複を解消するため、「同等性評価に基づく監督上の委任」という枠組みが国際的に合意されている。しかし、英国のEU離脱(ブレグジット)に際し、EUの現行法における同一性評価に基づく監督上の委任という法的手当てが、ブレグジット移行期間後のEU市場への(相互)アクセスが認められるパスポート代わりになる可能性は低いとみられる。法体系全体の「同等性」に基づき「他の法域における免許」を相互に認めるべき、というメイ英首相の野心的な提案は、EUで受け入れられる可能性は低いとみられるが、日本も含む主要国が目指すべき金融規制の姿と言え、興味深い。

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