解説

提言 萎むABL実績、金融機関は「物流金融型ABL」の実現を

金融機関と倉庫会社の連携による在庫管理スキームの構築を急げ

HOPEキャピタル 代表取締役 /河﨑 晋太郎

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新たな中小企業の資金調達手法として期待されてきたABL(動産担保融資)。中小企業にとっては、在庫等を担保にすることで資金調達手段の多様化を図ることができ、金融機関にとっても在庫等のモニタリングを通じて詳細な経営実態把握が可能になるなどのメリットがある。ところが近年、ABLの実績が減少を続けている。ABLが在庫を確認する「形だけ」に終わってしまい、「手間とコストがかかる割に、モニタリングや貸付回収の実効性を確保しにくい」と敬遠されてしまっていることが背景にあると見られる。本稿では、ABLを「形だけ」の融資手法から脱皮させ、銀行ビジネスのツールとして活用するための手法として「物流金融型ABL」を提言する。

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かわさき しんたろう
プロ経営者、経営コンサルタント。赤字企業にプロ経営者として参加し、黒字化を請け負う活動を主軸とする。過去に、アパレル卸(年商50億円)、小売業(年商45億円)のCEOとして黒字化に成功。ABLで培ったノウハウをプロ経営者の活動に応用している。SBIメザニンファンド、トゥルーバグループホールディングスに勤務後、現職。九州大学で法学修士号、京都大学で経済学修士号取得。