日本経済研究センター 研究本部金融研究室長 兼主任研究員 /左三川 郁子
日本経済研究センター 研究本部金融研究室長 兼主任研究員 /左三川 郁子
投稿日2019.03.25. /週刊金融財政事情 2019年3月25日号
日本銀行の量的・質的金融緩和のもと、地域金融機関は保有資産のリバランスを続けてきた。結果として金利リスクが拡大しているほか、不動産業向け融資の増加にも注視する必要がある。海外経済の動向によっては日銀が追加緩和を迫られる可能性もあり、地域金融機関は利ザヤの縮小とリスク増大の間で、身動きの取りにくい状況が続きそうだ。収益力の低下から損失吸収力も低下しているため、金融仲介機能への影響が懸念される。
さみかわ いくこ
90年日本経済新聞社入社。97年日本経済研究センター出向、16年から現職。17年度から慶應義塾大学経済学部特別招聘教授。編著書に『マイナス金利政策』『金融正常化へのジレンマ』など。
掲載号 /週刊金融財政事情 2019年3月25日号