特集極東 地経学リスクの脅威

米中冷戦20年説の真偽を問う

誇張された中国の脅威と虚像におびえる米国

現代中国研究家 日本国際問題研究所 客員研究員 /津上 俊哉

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覇権争いに発展した米中対立は冷戦状態が20年続くという見方が強いが、大いに疑問だ。おそらく中国経済は早晩、停滞期に入るだろう。「一帯一路」構想も想像と実態に大きなギャップがある。米国の対中タカ派は虚像におびえて極端な中国たたきに走っているが、このようなやり方は長続きするものではない。米中両国は振り子のような変化を示す国であり、今後の動向を決めてかかるのはよくない。西側諸国は地経学・地政学的な妄想におびえずに、「われわれは何を守ろうとしているか」という原点に立ち返るべきだ。

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つがみ としや
80年東京大学卒業、通商産業省入省。在中国日本大使館参事官、北東アジア課長、経済産業研究所上席研究員を歴任。18年4月から現職。