東洋大学 教授 /竹中 平蔵
今年6月に発表された政府の成長戦略となる「未来投資戦略2018」において、成果連動型民間委託契約方式の普及促進が盛り込まれた。ソーシャル・インパクト・ボンドをはじめとする成果連動型公共サービスは「官業の民間開放」という点で経済成長に資するほか、行政を効率化でき、財政のコスト削減というメリットもある。ただし、その普及に向けては地方公共団体に対するインセンティブ付けが大きな課題となる。まずはモデル事業を実施して成功事例を積み重ねたうえで、インセンティブ付けによって全国展開を図ることが望ましい。
掲載号 /週刊金融財政事情 2018年11月5日号