特集世界を覆う経済リスク総点検

新興国債務の増加がもたらす経済リスクの実相

デフレ状況下の通貨防衛による金融引締めに要警戒

三井住友DSアセットマネジメント チーフマクロストラテジスト /吉川 雅幸

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2014年から16年にかけて米金利の上昇がトリガーになり、新興国の通貨危機が起こったが、足もとでは、FRBが政策金利の利下げに動くなか、同様のリスクが生じる可能性は当面小さい。むしろ、保護主義の台頭→経済への悪影響(ないし通貨の下落)→外貨建て債務への懸念→それを防ぐためのデフレ状況下の引締めというリスクシナリオこそ、現時点では警戒しておくべきだろう。

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きちかわ まさゆき
野村総合研究所、メリルリンチ日本証券チーフエコノミストなどを経て、16年5月から現職。30年以上にわたり為替や資本移動など、国際的な視点からマクロ経済調査を担当。