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国際的議論の進展とともにアジアでも広がる炭素市場の将来像

日本でも世界標準に準拠したカーボンクレジット制度を検討せよ

慶應義塾大学 総合政策学部 教授 /白井 さゆり

投稿日2025.05.30. /週刊金融財政事情

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アジア各国は、脱炭素と持続可能な経済成長の両立を目指して取り組みを進めている。その中で、国内外の資金を動員しつつ気候変動対策を加速する手段として、カーボンマーケット(炭素市場)が注目を集めている。足元では、自主的炭素市場の信頼性を高めるために、国が関与する事例も目立っている。域内市場の拡大のためには、標準化に向けた協議が不可欠であり、日本の役割も重要になる。本稿では、国際的な議論の現状とアジア地域の最新動向を紹介した上で、日本への示唆を考えたい。

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しらい さゆり
アジア開発銀行研究所サステナブル政策アドバイザーも兼任。13年にアジア地域のグリーンファイナンス市場の発展を目指して、金融当局間の意見交換や理解の促進を図るADBI-ADB Climate Finance Dialogueを創設し、運用している。著書に『環境とビジネス』(岩波新書)。