解説

地方銀行の2024年9月期決算分析

「追い風参考記録」的な好決算、預金調達戦略が生命線に

トリグラフ・リサーチ 代表 (SBIインベストメント 執行役員) /大久保 清和

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「金利ある世界」への回帰後、初の決算(中間期)となった地域銀行の2024年9月期決算は、資金利益の大幅増益を主因とした本業収益の回復により、経常利益は24%の増益を達成した。一方で、その他有価証券評価差額金が大幅に減少し、包括利益は30億円の損失となった。預金・譲渡性預金が前年度末比で横ばいとなるなど、金利上昇に加えて、ALMの前提は大きく変化しつつある。今後は「預金調達戦略」が地域銀行経営の生命線となることが予想される。

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おおくぼ きよかず
中央大学卒、一橋大学大学院修士課程修了(金融戦略MBA)。野村証券、バークレイズ、JPモルガン、日本銀行などで35年間にわたって銀行業界の調査・助言業務に従事。13年にトリグラフ・リサーチ開業。16年からSBIインベストメント金融企画戦略担当執行役員兼務。

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