特集ネット証券と連携深めるメガバンク

ネット銀行の脅威で再考迫られるメガバンクのリテールビジネス

証券投資を長期的な優良顧客の獲得につなげよ

Y'sリサーチ 代表 /山田 能伸

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金利のある世界に向かい預金の重要性が増すなか、インターネット専業銀行(ネット専業行)のシェアはまだ限定的ではあるものの、近年の残高の伸長はメガバンクを凌駕する。その要因には、銀行アプリの利便性や相対的な金利の高さ、手数料の低さに加えて、エコシステム(経済圏)における優遇金利などの特典付与やBaaS(Banking as a Service=組み込み型金融)の提携拡大、系列ネット証券との連携が挙げられる。本稿では、ネット専業行のプレゼンス急拡大の現状について分析するとともに、対面取引を主体とするメガバンクグループに求められるリテールビジネス再構築の方向性について考えたい。

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やまだ よしのぶ
慶應義塾大学経済学部卒、米ウォートンスクールMBA。78年富士銀行(現みずほ銀行)入行。94年株式アナリストに転身。メリルリンチ日本証券、ドイツ証券などに在籍し、市場で高い評価を得る。PwCアドバイザリーを経て、20年にY'sリサーチを設立。金融審議会「公的資金制度に関するWG」「我が国金融業の中長期的な在り方に関するWG」の委員を歴任。