解説

地方銀行の2023年9月期決算分析

「ALM運営」が主戦場となる時代の到来

トリグラフ・リサーチ 代表(SBIインベストメント 執行役員) /大久保 清和

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上場地域銀行の2023年9月期決算は、回復基調にあった本業収益が減益に転じたものの、2期連続で大幅な赤字を計上していた包括利益は黒字に転じた。「対日本銀行取引」の縮小も一段落するなど、過去2期連続で続いた傾向に歯止めがかかっている。23年11月末のイールドカーブは、日銀の金融政策のさらなる修正を織り込み、異次元金融緩和政策導入前の形状にほぼ戻った。地域銀行経営において、「ALM運営」が主戦場となる時代が再び到来している。

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おおくぼ きよかず
中央大学卒、一橋大学大学院修士課程修了(金融戦略MBA)。野村証券、バークレイズ、JPモルガン、日本銀行などで34年間にわたって銀行業界の調査・助言業務に従事。13年にトリグラフ・リサーチ開業。16年からSBIインベストメント金融企画戦略担当執行役員兼務。