特集忍び寄るスタグフレーション

インフレ圧力が高まる中で正念場を迎える米国経済

FRBがスタグフレーション対応に動けば市場が大きく動乱する恐れも

大和総研 ニューヨークリサーチセンター 研究員 /矢作 大祐

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

米国経済はインフレ加速と景気鈍化が併存する「スローフレーション」の状況だ。しかし、企業の生産性が高まらず、労働供給が思うように伸びないなか、インフレ加速の長期化が景気悪化をもたらすことで、スタグフレーションへと転換するリスクがある。市場参加者は2022年中の米利上げを織り込み始めているが、状況によってはスタグフレーション対応としての利上げを想起させかねず、経済指標や株価が通常の利上げ時よりも大きく落ち込む可能性がある。米国経済はスタグフレーションを回避できるか、これからが正念場だ。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

やさく だいすけ
12年慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了、大和総研入社。財務省国際局への出向や、中国社会科学院訪問研究員を経て、17年大和総研金融調査室、19年から現職。専門分野は米国経済・金融。