特集世界が注視する米国

リスク要因を考慮しつつ慎重に利下げを判断するFRB

市場の期待が高まる中で、軟着陸の実現へ正念場

大和総研 経済調査部 主任研究員 /矢作 大祐

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2023年の米国経済は、景気の大幅な悪化を経ずにインフレ率が減速するというソフトランディング(軟着陸)を期待させる結果になり、良い意味で米連邦準備制度理事会(FRB)の予想を裏切った。FRBは今後、インフレ率の高止まりや個人消費の下振れ、金融機関への悪影響といったリスク要因に目配りしつつ、利下げ開始のタイミングや利下げのペースを慎重に判断する構えだ。軟着陸に向けた金融政策のかじ取りは難しく、FRBはこれから正念場を迎える。

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やさく だいすけ
12年慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了、大和総研入社。財務省国際局への出向や中国社会科学院訪問研究員を経て、17年大和総研金融調査室、19年ニューヨークリサーチセンター。23年12月から現職。専門分野は米国経済・金融。