解説

キャッシュレスが進展しても紙幣はなくならず

利用額は10年で倍増するも、依然としてタンス預金が岩盤に

SMBC日興証券 金融経済調査部 日本担当シニアエコノミスト /宮前 耕也

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財務省は4月9日、1万円・5000円・1000円の各紙幣および500円硬貨の刷新を発表した。新紙幣は2024年度上期をメドに、新硬貨は21年度上期をメドに発行される予定だ。一方、政府は近年キャッシュレス決済の普及を推進している。巷間では、「キャッシュレス決済が普及すれば紙幣は不要になる」「今回が最後の紙幣刷新になる」といった見方も存在する。はたして、キャッシュレス決済の普及により紙幣はなくなるのだろうか。本稿では、キャッシュレス決済の普及状況や、紙幣・硬貨の発行枚数の推移を踏まえたうえで考察する。

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みやまえ こうや
02年東京大学経済学部卒業、大阪ガス入社。06年財務省出向、大臣官房総合政策課調査員。08年野村証券入社、債券アナリスト兼エコノミスト。11年SMBC日興証券入社、エコノミスト、シニア財政アナリストを経て現職。専門は日本経済。