今月の焦点

経済の好循環を阻む円安進行、「成長力強化」こそ無二の処方箋

日本総合研究所 マクロ経済研究センター 所長 /西岡 慎一

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円安進行が経済の好循環を阻んでいる。とりわけ中小企業では、円安が収益減少を通じて賃金を下押ししている可能性は否めない。わが国では、中小企業の持続的な賃上げが「失われた30年」からの脱却のカギを握るだけに、今次の円安進行は政府・日本銀行にとっても看過しづらい。ひとまず為替介入で歯止めをかけたようにも見えるが、現在の円安進行が日米金利差拡大に起因し、その底流にわが国の生産性停滞がある以上、成長力強化策は欠かせない。

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