景気循環学会 副会長 /林 伴子
アベノミクス始動から14年近くがたつ。賃金も物価も金利も動かなかった「トリプルゼロ」の時代を経て、賃金と物価の好循環の下、日本経済に「金利ある世界」が戻ってきた。他方、経済活性化などを目指した大型補正予算が毎年組まれることによる財政規律の緩みや、主に内外金利差の拡大で急速に進む円安がもたらす輸入インフレへの警戒感も近年強まっている。米国主導の安全保障と自由貿易体制、経済のグローバル化といった従来の「国際秩序」が大きく変わるなか、金融・財政政策に必要な新たな規律とは何か──。第2次安倍政権で経済政策の立案に携わった林伴子・景気循環学会副会長に聞いた。(編集部)
はやし ともこ
87年東京大学卒、旧経済企画庁入庁(国家公務員Ⅰ種、経済)。内閣府国際経済担当参事官(課長)、経済社会システム総括参事官(総務課長)、内閣官房副長官補付内閣参事官(内政総括)、内閣府大臣官房審議官(経済財政分析担当)、内閣府政策立案総括審議官、内閣府男女共同参画局長などを経て、23年7月官庁エコノミストトップの内閣府政策統括官(局長)に就任。25年7月退官後、現職。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士。