前・内閣官房FATF勧告関係法整備検討室 内閣参事官 /野村 宗成
前・内閣官房FATF勧告関係法整備検討室 内閣参事官 /野村 宗成
投稿日2023.02.10. /週刊金融財政事情 2023年2月14日号
六つの改正法を束ねた「FATF勧告対応法」(注1)が2022年12月2日、参議院本会議で可決・成立し、同年12月9日に公布された。同法によって、日本のマネロン対策やテロ資金対策、大量破壊兵器を拡散させるための資金供与への対策が強化される。具体的には、FATFの第4次対日相互審査報告書での指摘事項等を踏まえ、わが国が行う資産凍結措置や暗号資産に係る対応、マネロン対策などをFATFの国際基準に沿って強化する。本稿では法案提出の背景や、同法の主要なポイントを解説する。
のむら むねなり
米国ニューヨーク州弁護士。大蔵省、国際通貨基金(IMF)、ASEAN+3マクロ経済リサーチ・オフィス(AMRO)等での勤務を経て、直近は内閣官房FATF勧告関係法整備検討室にて勤務。専門は国際通貨制度、外国為替市場分析、金融制裁関係法令。
掲載号 /週刊金融財政事情 2023年2月14日号