特集岐路に立つ日本銀行

海外の先行事例が物語る日銀「出口戦略」の隘路

日本がこれから身をもって知ることになる金融抑圧のツケ

日本総合研究所 調査部 主席研究員 /河村 小百合

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コロナ危機後に世界経済は高インフレ局面に急転換し、主要中央銀行は金融政策の引き締めや正常化を加速させている。後塵を拝す日本でも、2022年10月の消費者物価は前年比3.8%に達し、同年春先から急激な円安が進行。長期金利にも相当な上昇圧力がかかっており、日本のみが超低金利状態を漫然と継続することはもはや現実的に困難となりつつある。出口局面に際して、国全体の安定的な経済運営を確保しつつ乗り切るためには、いかなる金融政策と財政運営が求められるのか。

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かわむら さゆり
京都大学法学部卒。2019年から現職。財政制度等審議会財政制度分科会臨時委員。近著に『中央銀行の危険な賭け─異次元緩和と日本の行方』(朝陽会、2020年)。