解説

金融機関のコスト削減で変化の兆しが見えるATMの現金取引

機能縮退や取引有料化で周辺金融機関への硬貨持ち込み急増

ソシオフューチャー ソリューション企画本部 公共ビジネス企画部 コンサルティング課 /中村 浩之

ソシオフューチャー ソリューション企画本部 公共ビジネス企画部 コンサルティング課 /金山 優也

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近年、金融機関はコスト削減施策としてATMの台数削減や機能見直しに取り組んできた。特にATMでの硬貨の取り扱いは運用コスト面での負担が大きく、機能縮退や手数料有料化などの検討が始まっている。一方、顧客の硬貨取引ニーズは依然として存在し、機能の見直しによる顧客利便性の低下や周辺金融機関への取引流出などが懸念される。本稿では、当社調査に基づく硬貨機能の見直しによる影響を示すとともに、今後の見通しを論じる。

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なかむら ひろゆき
13年日本ATM(現ソシオフューチャー)入社。15年からATM運用における事務効率化業務に従事し、21年から現職。ATMや店舗チャネルの最適化およびリテール戦略立案支援を担当。

かなやま ゆうや
18年日本ATM(現ソシオフューチャー)入社。19年から流通系金融機関や系統系金融機関への営業に従事し、22年から現職。金融機関のリテール戦略立案支援や行政機関の業務改革コンサルティングを担当。