特集問われる「公的資金」の意義

コロナ特例は決して「永久公的資金」ではない

〈インタビュー〉数値目標や返済期限はなくとも、経営強化計画を見て厳正に審査する

金融庁 監督局 参事官(前銀行第二課長) /新発田 龍史

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じもとホールディングス傘下のきらやか銀行は5月13日、金融機能強化法の「コロナ特例」による公的資金の注入を検討すると発表した。コロナ禍で苦しむ中小企業の資金繰り支援を目的とするコロナ特例では、注入する金融機関の「経営責任を求めない」、公的資金の「返済期限を定めない」など、通常よりも注入の基準が緩和されている。他方、公的資金に頼りやすくなることで金融機関の経営に対するモラルハザードを招き、また返済期限がないためいつまでも借りられる「永久公的資金」になることへの懸念も高まっている。地銀のモニタリングを担う新発田龍史銀行第二課長(当時)に、こうした懸念を払拭する行政対応などについて聞いた。(編集部)

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しばた たつふみ
93年東京大学法学部卒、同年大蔵省入省。09年金融庁総務企画局総務課人事企画室長、11年同政策課総括企画官、12年国際協力銀行ロンドン駐在員事務所上席駐在員、15年財務省主税局主税企画官、17年金融庁総合政策局組織戦略監理官、19年監督局銀行第一課長。20年監督局銀行第二課長、22年6月から現職。