解説

絶滅危惧種保護を資金使途とする世界初の「野生生物保護債券」

目指すは生物多様性問題の先にある世界的な社会問題の解決

世界銀行 財務局 駐日代表 /有馬 良行

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現在、多くの生物が絶滅の危機にあり、生物多様性が脅かされている。特定の絶滅危惧種の保護は、最も単純かつ効果的な解決策の一つであるが、こうした活動を支える資金は十分とはいえない。この問題に対処すべく世界銀行が新たに開発した債券が、今回紹介する「野生生物保護債券」(WCB=Wildlife Conservation Bond)である。本稿ではWCBの仕組みや、発行の狙い、将来の展望などを解説する。

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ありま よしゆき
89年一橋大学商学部卒。東京銀行(現三菱UFJ銀行)において、米国債トレード・本邦企業の欧州市場での起債支援・社債管理会社業務・米国私募債引受業務などを手掛けた後、00年に世界銀行入行。本邦資本市場における投資家へのIR活動全般を管轄、個別起債案件や新型世銀債の発行に関する各種サービス提供を行っている。