特集岐路に立つ「脱炭素」

揺らぐ脱炭素への道、50年ゼロへ避けられない「原発」議論

資源高だからこそ経済安全保障の観点で高まる脱炭素化の重要性

住友商事グローバルリサーチ チーフエコノミスト /本間 隆行

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コロナ禍の供給制約や脱炭素、取引網の分断によって、世界は想定外のインフレ局面を迎えている。取引網の分断はロシアのウクライナ侵攻でさらに深刻化し、資源高に拍車が掛かった。対ロ制裁が長期化することを踏まえれば、資源高も長期化することが見込まれるが、資源高だからこそ脱炭素の重要性が高まっているといえる。欧州が原発をグリーンなエネルギーと位置付け始めるなか、日本でもタブー視されている「原発」の議論は避けて通れない。

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ほんま たかゆき
91年明治大学政治経済学部卒。09年住友商事入社、コモディティデリバティブ取引を担当。14年住友商事グローバルリサーチへ転籍。15年からチーフエコノミスト、現在に至る。