解説

ウクライナ危機で顕在化するロシア周辺国の金融経済リスク

主要国の金融システムに与える影響は限定的

マネックス証券 執行役員 チーフアナリスト /大槻 奈那

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ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が、世界のマーケットに変調を来している。一部の銀行を除けばロシア向け与信の規模が小さいことから、主要国の金融システムに与える影響は限定的と考えられる。しかし、リーマンショックの際も、米国の貸出市場の数%にすぎなかったサブプライムローンが世界中に金融危機をもたらした。果たして、GDP世界第11位のロシアを西側主要諸国の資金フローから遮断するという今回の措置は、本当に金融システムに影響を与えないのだろうか。現状を整理しつつ、今度のリスクシナリオを考えたい。

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おおつき なな
東京大学文学部卒、ロンドン・ビジネス・スクールにてMBA取得。日系の銀行勤務の後、外資系金融機関で企業分析に従事。名古屋商科大学ビジネススクールマネジメント研究科教授。16年から現職。