特集ワクチン普及後の日本経済

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ワクチン接種率が命運を握る消費回復シナリオ

政府はもっと熱心にワクチン接種の啓蒙活動を実施せよ

第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト /熊野 英生

投稿日2021.08.06. /週刊金融財政事情

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日本では東京五輪の開催中にコロナ感染の第5波が到来し、新規感染者数が急増している。今後、9月中に国民のワクチン接種率が5割を超え、コロナの不安から徐々に脱却していくことが期待される。ワクチン普及後の個人消費は、年末にかけてワクチン効果による押し上げが表れると予想される。ただし、政府が感染リスクを恐れて、ワクチン接種を済ませた人を含めて社会活動の自粛を求めると、ワクチン効果は表れにくくなる。経済を浮揚させるためには、今年の下期にかけて、ワクチンを打ちたくない人に対する政府の啓蒙活動がより重要になっていく。

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くまの ひでお
90年横浜国立大学経済学部卒、日本銀行入行。00年第一生命経済研究所入社。11年から現職。専門は金融政策、財政政策、為替・長短金利、経済統計。