特集親子上場・支配株主の功罪

企業や投資家にとって弊害が多い親子上場

新しいプライム市場やTOPIXからの除外も検討せよ

京都大学 特任教授 /川北 英隆

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親子上場が弊害をもたらしている。より一般的にいえば、支配企業と被支配企業が共に上場していることの弊害でもある。支配企業の行動によって、被支配企業の少数株主の利益が侵害される。それだけではなく、支配企業の最適な経営にとっても、被支配企業の存在が障害となり得る。この事実を理解する経営者はまだ多くないようだ。今後、支配者の行動を制約する方策の整備が求められよう。

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かわきた ひでたか
74年京都大学経済学部卒、日本生命入社。資金証券部長、取締役財務企画部長等を務め、03年退職。中央大学、同志社大学を経て、06年から京都大学大学院経営管理研究部教授。16年退職、京都大学名誉教授。同年経営管理研究部客員教授、19年から特任教授。日本取引所自主規制法人外部理事、財政制度等審議会委員等を務める。専門は証券市場論、証券投資論。経済学博士。近著に『京都大学の経営学講義Ⅳ 社会の問題解決こそ、企業価値創造の源である』(20年、ダイヤモンド社)など。