慶應義塾大学法科大学院 教授 /山本 龍彦
慶應義塾大学法科大学院 教授 /山本 龍彦
投稿日2020.08.21. /週刊金融財政事情 2020年8月24日号
コロナ禍によりデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進み、「ニューノーマル」とも呼ばれる新たな生活様式が形成されつつある。しかし、この変容は必要に迫られて進んでいる部分が多く、扱いを誤ればDXが国民の監視システムとして機能する恐れがある。本稿では、近代憲法の基本コンセプトである「個の移動の自由」にまでさかのぼり、ニューノーマル下におけるデータ利活用を規範的に方向付ける道しるべを考察する。
やまもと たつひこ
慶應義塾大学法科大学院教授、同大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)副所長。専門は憲法学・情報法学。総務省等のAI・個人データ関連有識者会議の委員を歴任。ヤフー「プラットフォームサービスの運営のあり方検討会」座長。主な編著書に『AIと憲法』(日本経済新聞出版社)。
掲載号 /週刊金融財政事情 2020年8月24日号