解説

依然として予断を許さない新興国からの激烈な資金流出

長期投資家としての行動が金融システム安定に資する

明治安田 アセットマネジメント チーフストラテジスト /杉山 修司

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米連邦準備制度理事会(FRB)は家計や企業の破綻回避を各銀行に求め、信用収縮の軽減に全力を挙げている。だが新興国では、コロナ禍のドル資金逼迫で債務バブルが破裂、信用循環は逆回転し始めた。かつて主体だった銀行に代わり、米欧日の年金ファンドなど、非銀行の利回りを求める投資資金流入の巻き戻しが起きている。新興国が欲するのは、長期視点で運用する安定的な成長資金の貸し手であろう。なお本稿は筆者の個人的見解に基づくものであることをあらかじめお断りする。

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すぎやま しゅうじ
東京大学経済学部卒、日本銀行入行。景気調査等に従事後、社債格付けアナリスト(S&P)、ポートフォリオ・マネージャー(ドイチェ・アセットマネジメント)を経て現職。英国政府給付奨学生、LSE修士。