解説

ブレトンウッズ体制崩壊の再解釈が示すデジタル通貨戦争の行方

OECD・WP3暗闘で進むドルの武器化と欧州の資産防衛論理

令和総合研究所 代表 /鉢村 健

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本稿は、近年開示された米国外交文書集(FRUS)や英公文書館(T312/T318)、経済協力開発機構(OECD)歴史アーカイブ等の一次史料を精査し、ブレトンウッズ体制の崩壊を「OECD・WP3」における通貨当局間の多国間暗闘史として再構成したものだ。さらに、その構造が現代のデジタル通貨覇権戦争にスケールアップして再現される「地政学的ダイナミズム」について論証を試みる。激変する国際通貨秩序の中で、常に「非対称的な調整の犠牲者」(ゆでガエル)を強いられてきた日本にとって、まずは独仏のようなしたたかな知恵をもってデジタル決済主権の「独自の脇固め」を急ぐよう提言したい。

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はちむら たけし
82年日本銀行入行。外務省、内閣官房を経て神戸支店長等を歴任。現在はTOPPAN顧問、立教大学で教鞭を執る。実務の知見を背景に、公開された一次史料の検証から国際通貨決済の本質に迫る講義を行っている。