東京証券取引所 上場部企画グループ 調査役 /山脇 菜摘美
東京証券取引所 上場部企画グループ 調査役 /山脇 菜摘美
投稿日2025.09.05. /週刊金融財政事情 2025年9月9日号
近年、資本市場で株価や資本コストを意識した経営が進められるなか、MBO(マネジメント・バイアウト)や、支配株主による完全子会社化を実施するケースが増加している。それらの場面では、経営陣や支配株主と一般株主との間に利益相反が生じることから、これまで東京証券取引所や経済産業省などが、企業が順守すべき事項を定めてきた。しかし、依然として投資家からは、取引の公正性が十分でないといった指摘が寄せられていたため、東証では今般、上場制度を改正した。本稿では、そのポイントを解説する。
やまわき なつみ
13年東京証券取引所入社。マーケット営業部を経て、17年から現職。市場区分の見直し・コーポレートガバナンスの充実に向けた検討など、東証における上場制度全般に係るルールメーク等を担当。
掲載号 /週刊金融財政事情 2025年9月9日号