解説

牽連性による正当化が薄れ、限界も見える社会保険料の引き上げ

保険料負担の逆進性を考慮し、消費課税強化へのかじ切りも

東京大学大学院 経済学研究科 教授 /林 正義

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社会保障給付の持続可能性が問われる中で、社会保険料の負担の在り方にもあらためて注目する必要がある。特に重要な点は、低所得者層に対する逆進性が強まり、牽連(けんれん)性による正当化の限界も生じていることだ。本稿では、消費課税の強化による代替可能性も視野に入れつつ、社会保障給付にかかる税および社会保険料の負担の在り方について検討したい。

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はやし まさよし
青山学院大学国際政治経済学部卒、クイーンズ大学(カナダ)Ph.D.(経済学)。14年から現職。現在、財務省財務総合政策研究所特別研究官、日本学術振興会学術システム研究センター主任研究員(社会科学専門調査班)等を務める。近著に『税制と経済学』(中央経済社、24年)。25年に『財政学─課税と給付─(仮題)』(有斐閣)を刊行予定。