解説

バーゼル委の暗号資産に係る基準改訂と新たな開示枠組みの概要

ステーブルコインの分類基準を含め最終化、26年初実施で国際合意

日本銀行 金融機構局 国際課 シニア・アカウンタント /関 祐一郎

日本銀行 金融機構局 国際課 /松野 由嵩

金融庁 総合政策局 リスク分析総括課 健全性基準室 課長補佐 /中村 駿

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

バーゼル銀行監督委員会は今年7月、銀行による暗号資産の保有に対する規制枠組みを一部改訂するとともに、暗号資産エクスポージャーの開示枠組みを策定した。前者では、国際的な規制枠組みとして初めて、ステーブルコインの裏付け資産の要件を具体化した。後者は、一定の条件を満たす場合には「個別銘柄ごと」の開示を求めるなど、暗号資産ごとの特性やリスクに応じて開示内容を定めている点が特徴的である。本稿では、2026年から実施されるこの二つの枠組みについて、改訂・策定に向けた検討・交渉に携わった立場から主なポイントを解説する。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

せき ゆういちろう
国内監査法人で監査やアドバイザリー業務に従事。22年から現職。公認会計士。

まつの ゆたか
17年東京大学法学部卒、日本銀行入行。23年米コロンビア大学院修士。同年から現職。

なかむら しゅん
15年慶應義塾大学総合政策部卒。22年有限責任監査法人トーマツ入社。23年から現職。