特集再起を目指す損保業界

相次いだ不祥事から考察する社外取締役の課題と期待される役割

損保業界の「グレーゾーン」解消へ存在感を増す社外取締役

山口利昭法律事務所 弁護士 /山口 利昭

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2023年、損保業界を震撼させる重大不祥事が続けざまに発覚し、世間で大きな話題となった。いずれも監督官庁による行政処分(業務改善命令)に至ったが、これだけ損保業界の不祥事が騒がれるのは05年に発覚した保険金不払い問題以来であろう。直近では企業などの従業員が加入する団体扱保険においても、損保大手による価格調整行為の疑惑が浮上しているが、本稿では、昨年発覚した重大不祥事を振り返り、とりわけコーポレートガバナンス上の課題である社外取締役の役割について検討する。

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やまぐち としあき
企業の有事対応支援、不正調査、コンプライアンス経営支援、コーポレートガバナンス態勢支援などが主たる業務。04年から複数の上場企業の社外役員を歴任。著書に『不正リスク管理・有事対応─経営戦略に活かすリスクマネジメント』(有斐閣)など多数。