特集アフターコロナの取引先支援

ゼロゼロ融資で抑えられた企業倒産、返済本格化で増加基調に

円安や物価高、人手不足が中小零細企業に追い打ち

東京商工リサーチ 情報本部 情報部 課長 /坂田 芳博

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コロナ禍で実行された「実質無利子無担保融資」(ゼロゼロ融資)は、中小零細企業にキャッシュをもたらして資金繰りを安定させ、倒産を抑えるのに劇的な効果があった。さらに、低金利での融資に苦慮していた金融機関の収益にも大きく貢献した。しかし、ゼロゼロ融資の返済が今夏にピークを迎えたことで、過剰債務に陥った企業の倒産が急増している。

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さかた よしひろ
金融機関に勤務後、01年東京商工リサーチ入社、新潟支店勤務。03年埼玉支店を経て、09年6月から現職。倒産取材、業界分析レポートのほか、全国の倒産をまとめた「倒産月報」の作成を担当。