解説

大手損保グループの2023年3月期決算分析

自然災害やコロナ関連損失が収益を圧迫、一段と高まる海外事業の重要性

福岡大学 商学部 教授 保険アナリスト /植村 信保

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3大損保グループ(東京海上ホールディングス(HD)、MS&ADインシュアランスグループHD、SOMPOHD)の2023年3月期決算は、海外保険事業の収入保険料が大きく増えたものの、自然災害やコロナ関連の支払い増加が響き、連結純利益、修正利益共に減益となった。主力の自動車保険をはじめ、国内損保事業の収益環境は引き続き厳しい。他方、グループを支える存在に成長した海外事業では、国内とは異なる経営リスクにも適切に対応していく必要がある。

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うえむら のぶやす
大手損害保険会社、格付投資情報センター(アナリスト)、金融庁(任期付職員)を経て、12年からキャピタスコンサルティングで勤務。20年から現職。専門分野は保険会社の経営分析・リスク管理、健全性規制。主な著書に『経営なき破綻 平成生保危機の真実』(日本経済新聞出版社)、『利用者と提供者の視点で学ぶ保険の教科書』(中央経済社)など。